ブエノスアイレスは南米のパリと呼ばれていた。パリに行ったことがないので何がパリ的なのかはよくわからなかった。街のあちこちにcafeがある。デミタスカップに濃いエスプレッソが提供されるcafeコルタードが定番で砂糖をこれまでかというほど入れて飲む客が多かった。カウンターに立ったままで味わうのがポルテーニョのスタイルだった。大きなカップで出されるcafeコンレイチェはコーヒーラテである。たっぷり飲めてヒレステーキがはさまれたサンドイッチとの相性がとてもよかった。これらのコーヒーはエスプレッソマシンで淹れられたコーヒで、ドリップやサイフォンで淹れるコーヒーには出くわさなかった。休日のcafeの楽しみ方は店内より通りに出された席で外の明るさとさわやかな風を感じながらがゆったりと過ごすのがベターだった。
自宅でもコーヒーを楽しむために近くのメルカードに豆を買いに行く。さまざまな種類の豆を選べるし、ついでにcafeマルタと呼ばれる麦茶も買えた。

赴任中の3年間においしいコーヒーに出会ったのがペルーのリマであった。香りが高くコクがありうまさを感じたのでサーバーに尋ねたところコロンビア産の豆とのこと。それからうまい豆はコロンビアとずっと思い続けている。
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